J1王者で開催国代表の鹿島が、アジア勢で初めて進んだクラブW杯決勝。欧州代表Rマドリード(スペイン)相手にMF柴崎岳(24)が2得点を奪うなど、一時勝ち越すサプライズ。2-2で突入した延長戦で2失点して力尽きて準優勝だったものの、公式戦36戦無敗だった「白い巨人」を最後まで驚かせた。

 勝敗を分けた判定だったかもしれない。後半終了直前、Rマドリードのセルヒオラモスが金崎を背後からの激しいチャージで倒した。反則の笛を吹いたシカズウェ主審は胸ポケットに手を伸ばした。既に1度警告を受けていたDFが退場になるかと思われたが、2枚目のイエローカードは出されなかった。2-2の緊迫した状況で相手が守備の要を失い、10人での戦いを強いられれば、鹿島の勝機は広がっただろう。石井監督は「レフェリーが勇気を持てなかった場面があり、残念だ」と話し、ピッチ上でも抗議したGK曽ケ端は「イエローに値するプレーだった」と指摘した。