現在、無敗でJ3首位を走る秋田は6月30日、18年度に向けたJ2ライセンスの申請を見送った。運営会社のブラウブリッツ秋田の岩瀬浩介代表取締役社長(36)が秋田県庁で会見し明らかにした。県と秋田市が、新スタジアム建設や既存施設改修を計画していることを踏まえ、整備方針が示されたら「来年はライセンスを申請し、最短で19年にJ2で戦いたい」と語った。

 「ネガティブな会見ではない」。2年連続の申請見送りにも、岩瀬社長は前向きだった。申請への最大のネックは施設条件。J2では1万人以上収容のホーム競技場が必要になるが、現在のあきぎんスタジアムは最大で4992人。しかし、3月には約18万人の署名を集めて秋田県に提出。県側も協議開始に向けて動き始めたところだ。

 現時点(首位)で、2位以上の自動昇格条件は満たしている。だが、J2ライセンスがない。岩瀬社長は「モチベーションを下げる選手はいない。プロである以上、優勝を目指す。ただ、この地で報われない選手がいることに、つらさはある」と本音を語った。【佐々木雄高】