J2モンテディオ山形はホームでジェフユナイテッド千葉と2-2で引き分けた。前半40分、DF山田拓巳(27)の今季初得点で先制したが、後半11分に同点に追いつかれ、同42分には勝ち越しを許してしまった。だがロスタイムに途中出場のMF永藤歩(19)が起死回生の同点弾。J1昇格プレーオフ出場圏内(3~6位)を争うライバルと勝ち点1を分け合った。順位は変わらず13位のままだ。

 土壇場の同点劇に、スタジアムは沸いた。ハーフウエーライン手前からのフィードに反応してMF瀬沼優司(26)が抜けだすと、相手GKは釣られて前に出た。パスを受けた永藤が無人のゴールに突き刺した。だがヒーローは「今回は勝たなきゃいけないと、みんなが思っていたと思う」。前節は昇格プレーオフ圏を争う松本に逆転負けしており、勝ちきりたかったのが本音だ。

 前半は互いにハイプレスを掛け合うと、山形はボールを収めることはできないながらも、堅守で相手の攻撃を封じた。木山隆之監督(45)は「守備は機能していた」と評価。そんな中、39分に初めて獲得したCKから、山田が2度のシュートからゴールを決め「珍しく力が抜けていい形で打てた」と喜んだ。

 後半の立ち上がりは、積極的に攻勢に出たが、FKから同点に追いつかれてしまう。両者が決勝点を奪いに行く中で、最大のチャンスを逃した。後半36分だった。MF佐藤優平(26)のフィードを相手GKがはじいたボールが、山田の元へ。無人のゴールに蹴りこむだけだったが、これを枠上に外してしまう。この6分後にゴール前の混戦から被弾し、一時勝ち越された。

 次節(26日)はアウェーで4位徳島と対戦する。6月25日にホームで今季最多の6失点を喫した相手だ。山田は「ホームでふがいない試合をしてしまった相手。なんとかリベンジしたい。ここ2試合勝てていないので、勝って帰ってきたい」と意気込みを語った。【秋吉裕介】