アルビレックス新潟は明日9日、サンフレッチェ広島とホームのデンカビッグスワンスタジアムで対戦する。7日はクラブハウス練習場でウオーミングアップのみ公開で練習を行った。左サイドバックのDF堀米悠斗(22)は9日が23歳の誕生日。大切な日に重なった試合、黒星をつけるわけにはいかない。新潟は勝ち点10で最下位の18位。広島は同19で17位。J1残留のために勝ち点3が必須だ。13試合連続スタメンで左サイドバックの座を不動のものにした新鋭が、13試合ぶりの勝利で自身の誕生日を飾る。

 温厚なDF堀米が表情を引き締めて言った。「記念の日に負けたくない。勝ちたい」。誕生日と試合が重なるのは初めて。最近は練習見学に訪れたファンから、一足早く誕生日プレゼントをもらうようになった。そんな励ましも力になる。

 新潟はこの日、練習の冒頭を公開で行い、その後の非公開でセットプレーの確認などをした。W杯アジア最終予選による中断が明けて、2週間ぶりの公式戦。「中断期間中の練習試合もいい内容だったし、いいイメージで試合に入れる」と、堀米に不安はない。

 果敢なオーバーラップからのクロス、ひたむきにボールを奪いにいく守備でチームを勢いづける存在。「以前は前でボールを奪うばかり。今は状況を判断して守れるようになった」。自らの成長も感じている。

 今季札幌から移籍し、左サイドバックの定位置を不動のものにした。移籍後初スタメンは、くしくも勝利を収めた5月の札幌戦だった。それから13試合、スタメンを続けている。ただ、白星はその試合を最後に遠ざかる。

 「次は勝ちます、と言い続けて、ずっと勝っていない。サッカー選手として、男として、やらなければならない」。プライドをかけて白星を挙げ、最高の誕生日にする。【斎藤慎一郎】