北海道コンサドーレ札幌は18日、札幌・宮の沢でゲーム形式の練習や、次節21日FC東京戦(味スタ)を想定した攻守別の戦術練習で汗を流した。

 前節柏レイソル戦(札幌厚別)で快勝を呼ぶ先制弾を決めた主将のMF宮沢裕樹(28)は、ハーフコートのミニゲームで中盤から前線へ飛び出してシュートを決めるなど、柏戦さながらのプレーを披露。「チャンスがあれば得点を決めたい」と、2戦連続ゴールへ意欲を見せた。

 元FWとして磨いた本能が、大一番で光る。ここ2試合、ダブルボランチを組むMF荒野が中盤に残り、積極的にゴールを狙う機会がぐんと増えた。「もともと、攻撃は好き。1ボランチ気味で、僕はゴール前から顔を出す回数が増えてきている」。1人が2列目から飛び出すことで、攻撃のバリエーションが広がった。「攻撃参加の時間が増えれば、それだけチャンスも多くなる」。J1では自身初となる2戦連続弾を、虎視眈々(たんたん)と狙う。

 前節3位相手に快勝したことで、目標のJ1残留決定は最短で29日鹿島アントラーズ戦(札幌ドーム)となった。それでも、無用な皮算用はしない。自身、過去2度のJ1挑戦では降格を味わっており「(当時と比べ)より戦えている実感はあるけれど、残留できなかったらゼロになる」。残留争いは混戦を極めるだけに、決定の瞬間まで油断は禁物。「自力で残留を決めたい」。残り5試合、白星だけを追い求める。【中島宙恵】