新潟レディースは今日18日の皇后杯準々決勝、日テレと栃木県グリーンスタジアムで対戦する。司令塔のMF阪口萌乃(25)が攻撃の要になる。なでしこリーグでは今季チーム最多の4得点を挙げた成長株。今季リーグ覇者を相手にゴールを奪い、悲願の初タイトル獲得に向けてチームを前進させる。

 難関を前に阪口は決意を固めた。「相手は絶対に勝つという気持ちで来る。自分たちはそれ以上の強い気持ちでやらないと」。それを示すように、日テレ戦に向けた練習では、ボランチの位置から前に出て攻撃に加わる動きを繰り返した。

 皇后杯で新潟は昨年、一昨年の連続を含め準優勝が4回。日テレを2年続けて準決勝で破っている。「2回とも体を張って守って、ワンチャンスをものにできた。今回も少ないチャンスを逃さない」と意気込む。

 今季は「個人の数字的な目標は達成できた」と言う。公式戦を通じて合計5得点5アシストをノルマにした。リーグ戦ではボランチに定着し、チーム最多の4得点で4アシスト。皇后杯は2回戦の仙台大戦で1得点、3回戦の伊賀FC戦で1アシストした。

 「すごくうれしいし、自信になった」。5得点のうち4得点が利き足とは逆の左で、「打てるエリアで自然に反応できている」と自身の勢いも感じる。辛島啓殊監督(46)は「縦に入れるパスが増えるなど、より積極的になってきた」と成長を認める。「今年こそ優勝したい」。阪口はもう1つの目標達成のため、あくまで結果にこだわる。【斎藤慎一郎】