17年のJ1王者川崎フロンターレと、同年のJ2王者として1年でのJ1復帰を果たした湘南ベルマーレが開幕2戦目で早くも激突し、引き分けに終わった。川崎Fが後半11分、17年のJ1得点王FW小林悠(30)の18年初ゴールで先制も、湘南が同20分、鹿屋体育大から新加入したFW松田天馬(22)のJ1初ゴールで追いついた。

 前半は川崎が湘南を押し込み、圧倒する展開が続いた。12分、川崎FのFW知念慶が、巧みな胸トラップから決定的なシュートを放つも、DFに弾かれた。同16分にはMF中村憲剛(37)のシュートが、ゴールの脇をかすめた。

 同19分にはDFがクリアしたボールを、MFエドゥアルド・ネットがゴール前約22メートルからパンチの効いたミドルシュートを放つも、湘南GK秋元陽太(30)がワンハンドで弾いた。さらに同33分にも知念がゴール前で放った決定的なシュートも弾くなど秋元の度重なるビッグセーブが湘南を救い続けた。

 そんな後半11分、川崎Fが鋭い攻めで均衡を破った。MF家長昭博の左クロスを、ファーサイドから飛び込んだ小林がDFを振り切り、頭で合わせてゴールに流し込んだ。

 一方、湘南も、川崎Fの巧みなパス回しに徐々に慣れ始めてきた中、逆襲に転じた。後半20分、DF山根視来がゴール前約35メートルから弾丸のようなミドル弾を放った。GKが弾き、得た左CKをMF秋野央樹が蹴り、DFアンドレ・バイアが頭で落としたボールを松田が押し込んだ。松田は後半37分、FW表原玄太と交代した。

 そして後半44分、湘南が決定的なチャンスを迎えた。途中出場のFW野田隆之介が、左サイドをドリブルで独走しシュートも、GKに阻まれた。

 川崎Fと湘南のJ1での対戦は16年以来2年ぶりだが、近年は接戦が続いてきた。16年は川崎Fが1勝1分けも、ホームで激しい撃ち合いの末に4-4と引き分け、アウェーは3-2で辛勝。15年は1勝1敗で、互いにホームで2-1で競り勝っている。川崎Fと湘南という神奈川県をホームに攻撃サッカーを標榜するチーム同士の名勝負数え歌は、今季も続いている。

 またサンフレッチェ広島から湘南に移籍したMFミキッチ(38)が、後半12分に途中出場し、公式戦デビューを果たした。