前半は入りこそ、昨季から公式戦で14試合連続で勝ちがないガンバ大阪がペースを握ったが、昨年8月26日のセレッソ大阪戦以来のリーグ出場を果たした主将のMF小笠原満男を中心とした鹿島アントラーズが、次第に主導権を握り返した。

 前半15分にFW金崎夢生が股抜きでディフェンスを交わして左足で放ったシュートはゴール左。32分にも、MF遠藤康の左太もも裏の肉離れによる負傷交代で途中出場したMF安部裕葵のパスから抜け出た金崎がGK東口順昭と1対1になったが、惜しくもはじかれた。

 その東口は36分に飛び出しの判断を誤り、ペナルティーエリア外でFWペドロ・ジュニオールを横っ跳びで倒して警告を受けた。

 40分にはペドロ・ジュニオール、さらにMF土居聖真がシュートを放つも、いずれもGK東口が好セーブ。鹿島の怒濤(どとう)の攻めをG大阪がしのぎ、後半に突入した。

 後半も鹿島ペースは変わらず、15分に土居のパスをダイレクトで合わせたペドロ・ジュニオールが決定的なシュートを放ったが、東口が右足1本でセーブした。そして均衡が破れたのは33分。右のスローインから途中出場のFW鈴木優磨が鋭いターンでDFファビオを交わして中へ速いクロス。これに金崎が飛び込んで、鹿島が先制した。

 G大阪は後半最初から17歳のFW中村敬斗を投入。13分には18歳のMF福田湧矢も途中出場させ、若い力に期待した。すると21分に、中村がFW長沢駿とワンツー。抜け出してGKと1対1をつくったが、右足のシュートは左ポストをたたいた。直後には福田も鋭いミドルシュートを放ったが、惜しくもゴール左に外れた。

 鹿島はそのまま逃げ切り、ホーム開幕戦を今季初勝利で飾った。G大阪は2連敗で、これで15試合連続勝ちなしとなった。