今季初の静岡ダービーが今日7日、開催される。ルヴァン杯1次リーグ初戦の清水エスパルス-ジュビロ磐田で、アイスタで午後7時にキックオフ。磐田は、大卒ルーキーFW中野誠也(22)のデビューが確実。チームは今季公式戦初勝利を狙う。

 中野のプロデビュー戦は、下部組織時代から経験してきた「静岡ダービー」に決まった。磐田大久保グラウンドで最終調整を終えた名波浩監督(45)は、取材陣を前に「(中野)誠也は100%出る」と明言。時間に制限をかけて出場するMFアダイウトン(27)に代わり、途中出場することが確実だ。

 中野は、約2時間の練習後、高ぶる感情を抑えながら言った。

 「ダービーの大切さは分かっています。このタイミングで(デビューする)ということも、運命なのかなと思います。『やってやる』という気持ちが強いです」

 筑波大から新加入。今季初実戦のヴィアティン三重戦から、2戦連続を含む3得点と存在感を示した。右肩鎖関節脱臼で一時離脱したが、練習で好調をアピール。指揮官も「心肺機能もゲーム勘も問題ないと思う」と迷わず起用を決めた。

 チームは、リーグ戦で開幕2連敗を喫した。この状況下、ピッチに立つ中野は「自分を含めて(今季)初出場の選手が、流れを変えなければいけないと思っています。自分にとってもここからが本当のスタート。だから思い切ってやります」と言った。目指すはデビュー戦ゴール。若きストライカーが、チームの起爆剤になる決意だ。【前田和哉】