湘南ベルマーレのU-21(21歳以下)日本代表DF杉岡大暉(19)は、FC東京の下部組織U-15深川時代にチームメートだった東京DF岡崎慎(19)とマッチアップできたことを喜んだ。

 杉岡は、試合には敗れたが、岡崎と対戦した感想を聞かれると「中学の頃とか、僕が下のレベルで結構、差があったと思うんですけど、結構、縮められたというか…お互い成長して、この舞台に立てたのは良かったですね」と言い、口元にわずかに笑みを浮かべた。

 杉岡は、FC東京U-15深川からU-18に昇格できず、千葉・市船橋高に進学。17年に湘南に入団し、ルーキーながらJ2で37試合に出場。J1初挑戦の18年は、東京戦まで開幕から4戦連続で先発し同戦では左MFに入った。

 一方、岡崎はU-18に昇格。17年に東京のトップチームに昇格し、同年は東京U-23の一員としてJ3で20試合に出場した。そして湘南戦でJ1に初出場&先発を果たし、右サイドバックに入った。岡崎が初出場したことで、マッチアップが実現した。

 前半6分、湘南が左クロスから攻撃を仕掛けた時、こぼれ球を奪い合ったところで2人はファーストコンタクトした。同12分には東京の攻撃時に、岡崎が右サイドを上がり、足を出した杉岡をかわして、FWディエゴ・オリベイラに好パスを出した。同22分には、東京の攻撃時に杉岡が岡崎の前に立ちはだかって攻撃を防いだ。同40分には岡崎が杉岡をかわしてゴール前にパスを送り、MF高萩洋次郎につなげて決定機を作った。2人は火花を散らし、一進一退の戦いを続け、杉岡は後半21分に途中交代、岡崎はフル出場した。

 杉岡は「スタメン発表された時は、本当に楽しみでしたね。変わっていないというか…変わっていないからこそ、読みやすい部分もあったし、ボールも奪えた。そこはお互いだったと思う。懐かしい感じ」と試合を振り返った。変わっていないところの、具体的な説明を求められると「僕はボランチでプレースタイルが全然、違うと思います。(岡崎は)センターバックをやっていたんで結構、クセとか変わっていない。右で持つフリをして、中に運んでくる時とか、昔からやっているので勘で(奪えた)。そういうところは相変わらずうまいなと」と語った。

 19日からU-21代表としてパラグアイ遠征に向かう。代表には入っていない岡崎が「刺激を受けていた」と語っていたことを伝え聞くと「今は代表に入っていますけど、オリンピックには誰が入るか分からない。しっかり、自分がやるべきことをやっていかないとなと思います」と、20年東京オリンピックに向け、岡崎にライバル心を燃やした。

 取材を受けた後、杉岡は、待っていた岡崎と語り合いながら取材エリアを後にした。【村上幸将】