鹿島アントラーズと対したジュビロ磐田は、MF上原力也(21)MF山田大記(29)FW川又堅碁(28)がゴールするも、追いつかれて3-3。勝利は逃したが、8位から7位に順位を上げた。

 磐田の若き司令塔、MF上原に待望の瞬間が訪れた。0-0で迎えた前半17分。DF桜内渚(28)からの右クロスに2列目から飛び込んだ。ニアサイドで頭で合わせたシュートは、左サイドネットに吸い込まれた。下部組織出身の上原にとって、プロ4年目でのリーグ初得点。両手を広げて走りだし、駆け寄る仲間と喜びを分かち合った。

 前日17日の練習後、名波浩監督(45)は「力也と(MF田口)泰士の2人が、どれだけ攻守で関われるか」と鹿島戦のポイントを挙げていた。キーマンの1人に指名された上原の先制弾。これでチームは勢いに乗るかに見えたが、同35分だった。クロスで揺さぶられると、最後は中央からボレーシュートを決められて失点。1-1の同点で前半を折り返した。

 名波監督は、後半も前半と同様に「1ボランチ」の新システムでスタートした。攻撃改善をテーマに掲げた中断期間中に取り組んだ布陣で、勝ち点3だけを目指した。同24分にDF新里亮(28)のパスミスから勝ち越されたが、この攻撃的な姿勢がゴールを生んだ。

 同32分、途中出場のMF山田が右足でこぼれ球を押し込んで同点とした。続く同37分には、山田の左クロスから、FW川又が公式戦2連発となる勝ち越し点を頭でねじ込んだ。だが、同43分に再び同点とされ試合終了。つかみかけたホームでの勝ち点3を目前で逃した。【前田和哉】