ベガルタ仙台が、後半のMF奥埜博亮(28)と途中出場のFW西村拓真(21)の2発で柏レイソルを破り、リーグ戦の連敗を2、未勝利を3で止めた。

 柏は、7戦ぶりに先発した5日の北海道コンサドーレ札幌戦で先制弾を決めた、FW瀬川祐輔(24)が2戦連続で先発し最前線に、FWクリスティアーノ(31)、江坂任(26)、伊東純也(25)が2列目に入った。その“4本の矢”を軸に、前半から波状攻撃を仕掛け仙台を押し込んだ。前半6分、MF手塚康平の右クロスを、クリスティアーノが頭で合わせ、ゴールをかすめた。同8分には自陣からのパスを中央やや左で受けた瀬川のパスが、右からフリーで走り込んだ伊東に通ったが、伊東のシュートは枠を外れた。前半11分にはクリスティアーノが、ペナルティーエリア左手前から強烈なシュートを放つも、GKシュミット・ダニエルに弾かれた。

 一方、仙台は前半12分過ぎから反撃を開始。同13分、奥埜が右から仕掛け、DFナタン・ヒベイロにブロックされるも、FW阿部拓馬が再度、仕掛け、ゴールに迫った。同17分には阿部の右クロスに、FW石原直樹が決定的なタイミングで飛び込んだが、わずかに届かなかった。

 前半30分以降、両軍ともに決定的なチャンスを逸した。まず柏が33分、伊東がペナルティーエリア内で切り返してDF平岡康裕にかわしにかかるも、かわしきれずに放ったシュートは勢いがなく、GKにキャッチされた。仙台も同40分、阿部がMF蜂須賀孝治の右からのパスを右足で1トラップし、シュートも枠を外した。

 一進一退の展開の中、後半14分に仙台が先制した。阿部の右クロスを奥埜が頭で合わせてゴール左に決めた。さらに後半26分に石原に代わって途中出場した西村が同35分、カウンターからドリブルでピッチ中央を独走し、そのまま右足で強烈なシュート。ボールはバーに当たり、そのままの勢いでゴールネットに突き刺さった。西村は同41分にもDFパク・ジョンスからボールを奪うと、そのまま前進しGKが飛び出したシュートも、DFがクリアした。

 柏は後半45分、ゴール前でクリスティアーノがヘディングシュートも、弾かれた。その後のCKも実らず、敗戦。5月5日のジュビロ磐田戦から、泥沼のホーム5連敗となった。