静岡・清水商高時代の同級生でもある鹿島アントラーズの大岩剛監督と、ジュビロ磐田の名波浩監督。

過去2戦はいずれも引き分けている盟友2人の監督対決に、今回も“決着”は訪れなかった。シュート数は鹿島が11本に対して、磐田が13本。白熱した試合は鹿島が勝利目前に、劇的な形で磐田に追いつかれて、1-1で引き分けた。

大岩監督は「悔しいです。新しいメンバーが入った中で90分を通してしっかりやってくれたが、最後勝ちきりたかった」と唇をかんだ。

先制したのは鹿島だった。後半26分、左CKからDF西大伍が飛び込み、最後はDF犬飼智也の胸に当たってゴールに吸い込まれた。得点後、どちらも「オレのゴール」と主張し合った中で、犬飼は「ほぼ(西)大伍くんのゴールだった」と苦笑いした。

だが、28日にホームで行われる天津権健(中国)とのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝第1戦を見据え、主力を数人、温存した鹿島に、このまま試合を締めて逃げ切る従来の姿がなかった。いや、磐田の底力をほめるべきだろうか。

DF大井健太郎を前線に上げるなど磐田がパワープレーに入っていた後半ロスタイム、ロビングボールを鹿島DF犬飼が後ろにそらすと、後方にいたDF安西幸輝は思わず、手のひらを返してボールをつかむ形で触ってしまった。「とっさに出てしまった。(後ろに磐田の)選手が見えていて、選手をつかもうと思ったら手が出てしまった。映像を見返したら、手のひらを返していた。あれは言い訳できない」。PKを献上。これを磐田FW大久保嘉人が落ち着いて、ど真ん中に蹴り込んだ。

「妥当な1-1」と振り返った名波監督は、盟友との対決について「見計らったように3試合連続ドロー。しかも、攻守に面白いゲームが続いた3試合だったと思う」とした上で「鹿島相手に決して悪い結果ではない。今後とも切磋琢磨(せっさたくま)できるクラブだと思うし、いつも話していますが、あこがれのクラブでもあるので、アントラーズに離されないように努力していきたい」と現役時代からのライバルチームに敬意を表しながら、追い上げての引き分けに留飲を下げた。その上で、鹿島には「ACLには日本代表として必ず優勝してほしい」とエールを送っていた。