今夏に途中加入したサガン鳥栖の元スペイン代表FWフェルナンドトーレス(34)が、J1初得点2アシストで全得点に絡む大活躍だ。ホーム・ガンバ大阪戦の後半41分、右クロスをジャンピングヘッドで決めるなど3-0で完勝。22日天皇杯ヴィッセル神戸戦で来日初ゴールを決めたばかりで公式戦は2戦連発。10年W杯南アフリカ大会で世界一を経験した男が本領を発揮してきた。

試合後のサポーターからは「ありがトーレス~」の声が響いた。待ちこがれたフェルナンドトーレスの8試合目でのJ1初ゴール。本人も「完璧な日」と評したほどの内容だった。

2-0で迎えた後半41分。MF福田が右サイドでボールを持った瞬間、「金崎がニア、自分がファーの意識だった」と猛ダッシュ。得点について「(福田)晃斗のアシストが良かったから」と控えめだったが、体をひねりながらのジャンピングヘッドで合わせた。J1残留を争う直接対決で「今日の試合は大事。毎回プレーは良くなっている。次の試合もいいプレーを見せたい」と声を弾ませた。

0-0の後半3分、FW小野の先制ミドルをポストプレーでアシストした。同14分には「走り方を見てスルーパスを出した方がいいと思った」と、横パスでFW金崎の鹿島アントラーズから移籍後の初得点をアシストした。

J1のリーグ戦は、コンディションなどの影響もあり、前節名古屋グランパス戦まで7試合連続不発。だが22日の天皇杯神戸戦で待望の来日初ゴールを決め「最初だけど、まだまだたくさんゴールできる」と自信を取り戻した。同じ今夏加入で、先に来日初得点を記録した神戸イニエスタに負けない実力を示した。【菊川光一】