湘南ベルマーレがPK戦の末、柏レイソルを下し、クラブ史上初のルヴァン杯決勝進出を果たした。決勝は湘南ベルマーレと横浜マリノスの神奈川ダービーとなった。

第1戦は柏のホームで1-1の引き分け。貴重なアウェーゴールを奪い、0-0の引き分けでも決勝進出が決まる中でも、湘南イレブンは積極的に攻撃を仕掛けた。

前半16分、MF岡本拓也(26)の右からのクロスをMF菊地俊介(27)が頭で合わせたが、柏GK滝本晴彦(21)が右手1本で好セーブ。菊地は直後の21分に相手DFとの接触プレーで負傷交代するアクシデントがあった。湘南は菊地と交代でMF松田天馬(23)がピッチに入った。試合が動いたのは前半28分。湘南がMF石川俊輝(27)のミドル弾で先制に成功する。31分にはFW山崎凌吾(26)が相手GK滝本のトラップミスを逃さず、ゴール前でボールを奪いシュート。決定的な場面だったが、山崎のシュートはバーに阻まれた。

後がない柏は後半20分過ぎからボールを保持し湘南ゴール前に押し込む。後半25分。ペナルティーエリア内でMF大谷秀和(33)がシュート。一度は相手DFの足に当たったが、そのルーズボールを再びボレーで押し込み同点に追いついた。90分終了時で1-1。2戦合計2-2で並んだため、勝負は延長戦に突入した。

延長前半3分、湘南がペナルティーエリア外のゴール左25メートル付近でFKを獲得。キッカーのMF梅崎司(31)がMF杉岡大暉(20)にパスを送り、杉岡がクロス。大卒ルーキーのDF坂圭祐(23)が頭で合わせ再び勝ち越しに成功した。

延長後半6分には、柏が途中出場のFW山崎亮平(29)がペナルティーエリア内にドリブルで仕掛けシュートを打つも、ポストに弾かれた。直後の延長後半8分、再び柏がゴール前に押し込み、山崎がシュート。ネットを揺らし同点に追いついた。

2-2で引き分けたためPK戦へ。湘南は2番目のキッカーの梅崎が大きく枠を外した。柏は江坂、同点弾を決めた山崎が枠をとらえられず、湘南ベルマーレが5-4で勝利。ファイナル切符を手にした。

曹貴裁監督は試合後のインタビューで「ここまで悔しい思いをいっぱいしてきましたからうれしい。クラブに関わった人、サポーターのみなさんのおかげです。決勝の神奈川ダービーは楽しみたい」と目に涙を浮かべながら話した。