東京ヴェルディが劇的な1勝で、順位を3つ上げて暫定4位に浮上した。前半6分、FWレアンドロ(33)の移籍後初ゴールで先制。後半20分に追いつかれたが、試合終了直前のアディショナルタイム、途中出場のDF李栄直(27)がクロスを頭で押し込んだ。J1自動昇格圏内の2位まで勝ち点は3差。敗れた徳島ヴォルティスは15差となり、昇格が遠のいた。

後半34分からピッチに入った李が決めた。ボールを持ったMF泉澤仁(26)が、DFをかわして左サイドを駆け上がると、李も勢いよくファーサイドへ走り込んだ。「ゴールまでの軌道はよく見えていて冷静だった」。187センチの長身で相手DFに競り勝ち、泉沢のクロスを頭で完璧に捉えた。「いいボールが入ってきた。僕が入って身長のミスマッチをつくことができた」とうなずいた。

今季から東京Vに加入した。J2は昇格争いへ、勝ち点6の間に上位7チームが食い入る混戦状態。東京Vにとっても勝ち点を落とせない今節だっただけに「スタッフが信頼してくれて出しくれた。今日は個人的に気持ちが入っていた」と大一番に気合がみなぎっていた。