ヴィッセル神戸MFアンドレス・イニエスタ(34)が22日、アシックスとアドバイザリースタッフ契約を結んだと発表し、都内の同社で会見を開いた。契約は1日からで、内容はスパイクシューズをはじめとするスポーツ用品の使用、広告やカタログ、ポスターやインターネット媒体での宣伝活動、販促活動への協力まで及ぶ。

イニエスタは「私のスポーツマンとしての価値観や信念を体現しているブランドである、チームアシックスの一員になれて、とてもうれしく思っています。世界との差を縮めるべく、日本のサッカー界に貢献するとともに、人々に大きな感動を与えられるよう取り組んでいきます。そして、この契約は、それらを実現する新たな一歩だと信じています」とコメントした。

イニエスタの言葉どおり、アシックスは今後、イニエスタの意見を取り入れながら作成した製品の提供をしていく。またイニエスタは、アシックススポーツ工学研究所での製品、サービス開発への協力もしていくという。

アシックスは兵庫県神戸市に本社があり、神戸のオフィシャルサプライヤーでもある。この日はイニエスタのシグニチャーカラーのスパイクも公開した。素足感覚を求める選手に向けたフィット感が高い、同社の「DS LIGHT X-FLY4」をベースにしている。足型も精密に計測し、イニエスタ本人の意見も取り入れながら作成したという。

イニエスタは9月に入り、練習で、それまで契約していたナイキとは異なる、真っ黒なスパイクを履いていたことが話題となっていた。9月15日のガンバ大阪戦後、右足付け根に不安を抱えて、その後2試合を欠場し、6日のV・ファーレン長崎とのホーム戦で後半14分から途中出場し戦列に復帰したが、同戦と20日の川崎フロンターレ戦では、白塗りのスパイクを履いたことも“謎の黒塗り、白塗りスパイク”と話題になり、イニエスタの次の契約先に関し、一部で議論が起きていた。スペイン紙ムンド・デポルティボも9月に「19年のキャリアで、ずっとナイキのスパイクでプレーしてきたが、日本のアシックスと契約か?」などと報じていた。【村上幸将】