松江シティFC(島根)が鈴鹿アンリミテッドFC(三重)を2-0で下し、2勝1分け(勝ち点7)で優勝し、来季のJFL昇格を決めた。

松江は開始2分、右CKからニアサイドのFW酒井達磨が右足で直接合わせ、先取点を奪った。さらに前半30分、DF長谷川翔平が直接FKを決め2-0とリードを広げた。

2点を追いかける鈴鹿が終盤に185センチの長身CBキローラン木鈴を最前線に上げ、パワープレーから得点を狙ってきたが、ハードワークと組織的な守備で好機を与えず完封勝ち。今季は中国リーグ、10月の全国社会人選手権の優勝に続き3冠に輝いた。

名古屋グランパス、湘南ベルマーレを指揮した経験を持つ田中孝司監督は「厳しい試合でしたが、最後の試合も最大限に力を出してくれた。選手に“おめでとう”と言いたい」と話した。就任3年目でのJFL昇格だが、「最初(松江に)来た時はとんでもない状況だった。コツコツ3年続けて、今季はチャレンジの年だった。私の役目は果たした」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

前線の攻撃の選手からチーム全体がハードワークでボールを奪い、しっかりボールを動かして相手を揺さぶるサッカーが持ち味。このカテゴリーでは安定した強さを見せた。

田中監督は「ハードワークができるよう、毎週しっかりトレーニングからやってきた。だから連戦をやっても動ける。自分たちのサッカーをやれば、(昇格という)結果は付いてくると思っていた」。来季の全国舞台へ手応えは十分の様子だった。

なお、敗れた鈴鹿アンリミテッドも2勝1敗(勝ち点6)で来季のJFL昇格をつかんだ。3位はFC刈谷(愛知)で1勝1敗1分け(勝ち点4)、4位はJ・FC MIYAZAKI(宮崎)で3敗(勝ち点0)だった。