清水エスパルスFW鄭大世(34)がシーズンを締めくくる一発を狙う。今日1日の最終節アウェーV・ファーレン長崎戦に備え、11月30日は静岡市内で最終調整に励んだ。この日の練習で日本代表FW北川航也(22)が右内もも痛のため、別メニュー調整。チーム最多13得点を挙げている若き点取り屋の欠場が確実となり、鄭に先発のチャンスが巡ってきた。昨季は最終節ヴィッセル神戸戦(3○1)でダメ押しの3点目を決めており「シーズン終盤はコンディションが一番いい。役割を全うしたい」と言葉に力を込めた。

プロ13年目の今季は苦しんだ。開幕から控え生活が続き、7月には右もも裏肉離れのケガを負った。復帰した直後にも左もも裏を痛め、2度目の離脱。昨季はチーム最多の10得点を挙げたが、今季は2得点にとどまっている。それでも、「終わり良ければ全てよし」とキッパリ。これまでの鬱憤(うっぷん)を晴らす決意でピッチに立つ。

チームは既にJ1残留を決めているが、結果次第では「トップ5」入りの可能性を残している。鄭は「体はキレキレの状態。ゴールへの積極性を出していきたい」と言った。先発は5月のサガン鳥栖戦以来21試合ぶり。最後はエースとしての意地を見せる。【神谷亮磨】