J1横浜F・マリノスの黒沢良二社長は2日、横浜市内で取材に応じ、アンジェ・ポステコグルー監督(53)が来季も続投することを発表した。

黒沢社長は指揮官について「来年もまた指揮を執ることでクラブとして決定いたしました。彼の持っている能力を信じて、続投を決めました」と話した。同監督就任1年目は最終ラインからパスをつないで攻めるアタッキングフットボールに取り組むも、戦術の浸透に時間を要して勝ちきれない試合が続き、チームは残留争いに巻き込まれた。最終的には12位で今季を終えたものの、黒沢社長は「順位はがっかりしています。でも、これが実力で、何を言ってもそれしか出せなかった。(今のサッカーは)一朝一夕にはできないことは納得して、魅力あるサッカーを目指していきたい」と語った。

来季についてはリーグ優勝を第1の目標に掲げ「結果とプロセスの両方を求めたい。カップ戦もとりたいですが、プライオリティーはJリーグです」と明言。補強については「全く(選手を)替えないことはない。いい方向に持っていけるように対策は持っています」と話した。

1日にリーグ戦の最終節を終え、この日は全選手を集めてオフ前、最後のミーティングが行われた。ポステコグルー監督もミーティング後に取材に応じ、就任1年目の今季について「結果的にみると、成功をもたらすことはできなかった」と総括。続投が決まったことについては「来シーズンもやるということで、非常にわくわくしています。今年以上のパフォーマンスをしないといけない」と意気込んだ。

来季は13年の天皇杯以来、6季ぶりタイトル獲得を目指すことを誓い、自身の掲げるアタッキングフットボールに順応できる選手の獲得についても口にした。「今いる選手の質が悪いとは思わないが、(戦術に)合っていない選手はいた。だからこそ(移籍期間の)この2カ月は大事になる。我々のプレースタイルに合った選手を選ぶことが重要だ」と話した。