日テレが11季ぶりの3冠と大会2連覇を達成した。リーグ戦、リーグ杯に続く優勝。延長戦に突入した熱戦を制し、13度目の頂点に立った。

先制はINAC神戸。前半42分、MF岩渕真奈(25)の絶妙なパスで抜け出したMF増矢理花(23)がしっかり決めた。

1点を追う日テレは後半9分、FW植木理子(19)がゴール左からニアサイドへ蹴りこんで、GKの手をかすめながらも決めきった。さらに同26分、2冠王者らしく息の合ったパスワークから最後はMF籾木(もみき)結花(22)がDFのこぼれ球を直接右足で合わせてゴール。勝ち越しに成功した。

リードを許したINAC神戸は同32分、カウンターで一気に反撃。左サイドのMF仲田歩夢(あゆ、25)のクロスに中央のFW京川舞(25)が合わせて、同点に追い付いた。

前回大会王者の日テレと前々回大会優勝のINAC神戸との一戦は白熱し、延長戦に突入。すると延長戦から日テレが強さを見せた。延長前半4分、籾木がループシュートでこの日2点目。同14分にはFW田中美南(24)が体の強さを生かしてボールをキープし、最後はGKとの1対1を決めてINAC神戸を突き放した。

3冠を達成した就任1年目の日テレ永田雅人監督は試合後「両チームとも特長を出した魅力ある試合ができたと思う。(後半に入り)1人1人の距離間が短くなり、ボールを運びながら崩す私たちのサッカーができた」と話した。

敗れたINAC神戸は2大会ぶり7度目の優勝を逃し、リーグ戦、リーグ杯、皇后杯の全てで準優勝。12月29日の皇后杯準決勝千葉戦でも延長戦を戦っており、終盤で体力の差が出てしまった。