J2新潟は13日、聖籠町のクラブハウス練習場で高知キャンプ(16日~2月16日)の前、最後の練習を行った。2年目のDF渡辺泰基(19)は今季、背番号が「29」から「15」に変更。15番は新潟の元主将、MF本間勲(37=現新潟スクールコーチ)が着けていた。大先輩と同じように県出身選手としてチームの中心になることを意識し、2年目のスタートを切った。

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渡辺泰はリラックスした様子でキャンプインに備えた練習を終えた。16日から始まる高知キャンプの準備はできた。「また新たなスタート。2年目は難しいシーズンだと思うけど初心を忘れずに」。落ち着いた表情の奥には決意がある。

モチベーションの1つが背番号の変更。是永大輔社長(41)に「若手で活躍した選手には、いい番号をつけてもらいたい」と提案され、15番を薦められた。“ミスターアルビレックス”本間が新潟在籍時の15年間、背負い続けた番号だ。是永社長の提案から3日ほど考えて変更を決めた。

「勲さんは子どもの頃から見ていた選手。責任は大きいと思う。早くJ1で15番を披露したい」。新潟ジュニア、新潟U-15の下部組織在籍時、雲の上の存在だった大先輩。同じ新潟県出身選手として、15番を背負う意味は理解している。

「もうルーキーじゃない。チームの中心にならないと」。昨季は左サイドバックのスタメンで21試合に出場。周囲の上々の評価にも「アシストはもっとできた。得点も取らないと」と満足はしていない。

12日に行われた激励会では1700人のファンの前で同じ左サイドバックのDF堀米悠斗(24)から「泰基をぶっつぶす」と“宣戦布告”された。それに「逆にぶっつぶします」と返した。競争も励みのうち。「ミスター」に近づくシーズンが始まった。【斎藤慎一郎】