ガンバ大阪宮本恒靖監督(42)が6日、今季のボランチを4人で回す構想を明かした。沖縄2次キャンプでFC東京と練習試合(45分×3本)を実施。主力は1本目に出場し、ダブルボランチは大黒柱の39歳遠藤と、仙台への期限付き移籍から今季復帰した25歳矢島が務めた。

宮本監督は“心臓”の役割を果たす中盤について「対戦相手とか力関係によって組み合わせを変えていく。ヤン(高宇洋)も含め。全員の力で戦っていくという意識でやっている」と、遠藤、矢島、36歳今野、20歳高の中から柔軟にペアを組み替える意向を示した。

この日は攻撃的なセンスがある遠藤と矢島のコンビ。1月のアジア杯メンバー日本代表GK東口、DF三浦、韓国代表DFキム・ヨングォン、FWファン・ウィジョもそろって出場した1本目の30分間は攻守に連動した。開始8分で2点先制。相手にはほぼ好機をつくらせず、圧倒した。

成功の要因の1つは臨機応変にボランチが対応したから。矢島が飛び出して前線で攻撃に絡めば、遠藤は中盤で落ち着かせる。もちろん逆もある。指揮官は「試合重ねると補完関係ができていく。みんな頭悪くない選手なので、気づきがある。誰が(攻撃か)とか決めずにやれる」。安定感抜群の遠藤、今野のペアだけではなく、相手にとってどちらが前へ出てくるか読みにくい2人で組ませ、中盤のバリエーションを増やすのが狙いの1つだ。

遠藤も「今ちゃん(今野)とやる時はより(自分が)前にいくと思うが、それ以外は役割は(相方と)変わらない。今日も意思疎通してうまくやれていた」と手応えをつかんだ。昨季終盤に9連勝を記録したチーム力を基に、より強いガンバを沖縄の地で作り上げる。【小杉舞】