湘南ベルマーレの新加入MF武富孝介が“推し曲パワー”で2得点を挙げる活躍をみせ、チームを2年連続のJ1開幕戦白星へ導いた。

後半37分にこぼれ球を押し込んで先制。勢いに乗った45分にもFW山崎のパスから左足で冷静にゴール左上に決めた。

あいさつ代わりの2ゴールの直後、ホームBMWスタジアムには武富の“推し曲”である歌手足立佳奈の「フレーフレーわたし」が響き渡った。湘南では前線の選手を中心に今季はチームで8人だけ、ゴール直後にスタジアムでそれぞれの希望曲が約15秒間流れる。武富も新たにそのメンバーに指名され「自分もチームも頑張るという意味を込めた」と曲名と同じ歌詞が印象的な同曲を選択。以前から「自分を元気づけたい時に聴いていた」という調べを開幕戦で2度も響かせ、チームは勝利へ加速。「みんなで頑張って走ったご褒美みたいなもの」と喜んだ。

13年に柏から湘南に期限付き移籍し、当時も指揮を執っていた曹貴裁監督(50)のもとで2年間プレー。「もう1度指導をしてもらいたい」と舞い戻った地で早速結果を残し、恩師の期待にも応えた。「間違いなく、もっとチームのパフォーマンスは良くなると思う」。開幕からアクセル全開で、武富が今季の湘南のエンジンとなる。【松尾幸之介】

◆湘南の推し曲メモ ゴール後に得点選手の希望曲を流す試みは毎シーズンの恒例となっており、表の8人以外の選手が得点を決めた際はスタジアムDJが選んだ曲が流れる。