清水エスパルスは1-1でヴィッセル神戸と引き分けた。1点を追う後半43分に途中出場のFW鄭大世(35)の今季初ゴールで同点。不安定だった守備も改善し、J屈指のスター軍団を最少失点に抑えた。

起死回生の1発だった。清水は1点を追う後半43分、FW鄭が自ら放ったシュートのこぼれ球を再び受けると、左斜め45度の位置から左足を振り上げた。鄭自身は「外れたと思った」と好感触ではなかったが、シュートは鋭く曲がりながら、ゴール左上へ。相手GKが見送るしかできなかった技ありの今季公式戦初ゴールを流し込み、歓喜した。

「今日負ければ3連敗だったし、しんどくなっていた。ベテランとしてチームを助けることはできたと思う」。13日のルヴァン杯ジュビロ磐田戦ではPKを失敗。追加点のチャンスを逃していたが、気持ちは切れていなかった。「出れば決める自信はあったし、こうやって決めることができた」。控えでも腐らずに、準備を進めてきた点取り屋の感覚は鈍っていなかった。

ベテランの奮起に、ヤン・ヨンソン監督(58)も「好調だったプレーが今日結果につながった」と手放しでたたえた。チームもFWビジャ(37)MFイニエスタ(34)ら、J屈指のスター軍団相手に1失点。前線からの連動した守備を見せ、要所でカウンターを仕掛けた。GK六反勇治(31)も「原点に返る試合。去年のベースになっていた戦いができた」とうなずいた。

リーグ戦の直近2試合で9失点していた守備は、改善の兆しを見せている。今季リーグ戦初勝利を逃し、順位は17位のままだが、光明もある。鄭は「今日の引き分けは大きい」。まだリーグ序盤。巻き返しを狙うチームにとって、自信を取り戻す価値ある勝ち点1だった。【神谷亮磨】