ベガルタ仙台は19日、仙台市紫山サッカー場で、次節鹿島アントラーズ戦へ非公開の最終調整を行った。リーグ戦7試合を消化し、勝ち点わずか4で17位と低迷している。失点も11を数え、途中3バックのメンバーも一新。その一角に加わったのがDF金正也(30)で、現在リーグ戦3試合連続でフル出場中だ

今季開幕戦はメンバーから外れ、ユアスタの観客席で迎えた。次節からベンチには入ったものの、第4節(3月17日・湘南ベルマーレ戦)まで出場機会なし。それでも腐ることなく、ピッチ外から仲間が戦う姿を目に焼き付けていた。そこで感じたのは「簡単なミスが多く、優位に立てていなかった。守備でも、局面で負けない部分が相手よりもできていなかった」と、未勝利だった原因をしっかりと分析していた。

雪の舞うホームで行われた第5節セレッソ大阪戦(3月30日)で今季初出場。3バックの左で先発にも抜てきされたが0ー2で敗戦した。しかし、次のサガン鳥栖戦(6日)では隙を与えない守備で、チーム今季1勝を完封で飾ってみせた。現在3試合連続でフル出場中で、また新たな課題も見えてきたようで「パスコースをもっと作って動くことをもっとやらないといけない。その面は相手は嫌がると思うので、自分たちがやりたいサッカーをできるようになることが今の課題」と、チームが抱える問題を改めて分析した。

前節(14日)大分トリニータ戦の2失点に悔しさをにじませ「失点をしないことが一番だが、失点を減らすことが大切。どこが相手でも、勝ちたい気持ちは変わらない。勝っても負けても一喜一憂しないこと。平常心でやることが僕のやり方」と頼もしい。ベガルタの新DFリーダーが、鹿の角をへし折ってみせる。【相沢孔志】