U-20日本代表でも10番を背負う鹿島アントラーズFW安部裕葵(20)が、うれしい今季初ゴールをあげた。

1点リードの後半19分に投入されると、同24分、右サイド深くでMFレアンドロが相手DFをかわしたのを確認し、エリア内で中央からニアに流れた。読み通りマイナスのパスを受けると、走り込んだ勢いそのままに右足でダイレクトシュート。10番の待望のゴールに、大勢のチームメートが祝福に駆けつけた。

「レアンドロがはがして、僕はただ立っているだけ。あそこで相手が(自分に)食いついちゃったら逆に、レアンドロはシュートを打っている」と安部。「ほぼレアンドロのゴールです」と、見事なアシストを決めた仲間をたたえた。それでも「ペナ内に入ることは大事だし、自分自身もああいうところでボールを受けられるように意識したい」と、今季初ゴールで好感触を得た様子だった。

ゴールデンウイークのこの日は、カシマスタジアムで今季最多の3万1182人の観客が詰めかけた(これまでの最多は大分との開幕戦で1万9463人)。ベンチからキックオフを見届けた安部らも「お客さん、いっぱい入っているね」と話していたという。大観衆に勝利を届けた若き10番は、今月23日開幕のU-20W杯を控えている。本人は「選ばれるかも分からない」と謙遜したが、令和最初のW杯に向けて、確実に弾みをつける1発となった。