川崎フロンターレの大卒2年目のMF脇坂泰斗(23)が、12日のアウェー清水エスパルス戦に先発する可能性が高まった。

チームは10日、川崎市内で調整し、脇坂は戦術練習で主力組に入ってプレーした。負傷離脱していたMF中村憲剛(38)、阿部浩之(29)、DF車屋紳太郎(27)も全体練習に合流。定位置争いも激しくなる中、初先発した3日のベガルタ仙台戦で2アシストと結果を残した脇坂に、再びチャンスが巡ってきそうだ。

得点につながるパスの配球のほか、自らドリブルで仕掛ける技術を持ち、FW小林悠(31)やMF斎藤学(29)が「(脇坂が)近くにいるとやりやすい」と話すほど。MF中村は「味方が何をしたいかをくむのがすごく上手。ハイスペックな潤滑油」と表現する。脇坂は「そう言っていただけるのは、ありがたすぎます」と恐縮し「得点の部分など、もっとやるべきことはある。前回(仙台戦)も、シュートを打った場面でパスを選択できたと思いますし、パスを選択した場面でシュートを打って良かった所もある。力まずに冷静に判断していければ」と、再び得点に絡むプレーを誓った。

チームは現在、4連勝中。清水戦に勝てば09年11月以来、10年ぶりの5連勝を達成する。離脱者が多い中で、脇坂やFW知念慶(24)、20歳のMF田中碧が結果を残し「勝ち点3」に貢献してきた。主力が戻り、競争も激しくなるが、脇坂は「チームの底上げの役割を担っているのが僕たち。どんどん食い込んでいけるようにやりたい」と勝利に貢献する覚悟だ。