4勝4分け8敗で18位と成績不振にあえぐアビスパ福岡は3日、ファビオ・ぺッキア監督(45)の退任を発表した。練習オフながら午前中に、福岡市内のクラブハウスに集合した選手全員に伝えられた。この日、退任会見に臨んだ同監督は「難しい決断でしたが、家族の問題が出てきて、日本にいられなくなった」と話した。

「プライベートなことは話せない」という家族の事情が退任理由で、5月26日鹿児島戦後に「事情は深刻な状況で、家族と話してすぐに決断した」。4日に帰国する。クラブは2日大宮戦後も慰留に努めたが、本人の意思が固かったため急きょ退任となった。後任は内部昇格を含め検討中で、早ければオフ明けの5日から新体制で臨む。

今季はイタリア人新指揮官の下でボール支配で主導権を握り圧倒的な攻撃力を見せるサッカーを目指してきた。だが攻守のバランスの悪さは相変わらずで、決定力不足の課題は残されたままだった。前日2日大宮戦は引き分けたものの、攻守に圧倒しながらCKからあっさり先制されるお粗末さ。16試合を終えても課題は多く、あまりにも中途半端なタイミングでの退任劇となった。