北海道コンサドーレ札幌FW鈴木武蔵(25)が3連戦へ集中を高める。3日、札幌市内で4日アウェーG大阪戦(パナスタ)に向けた練習を行った。

鈴木はこの日、日本協会から発表されたW杯アジア2次予選(10日モンゴル戦、15日タジキスタン戦)に臨む日本代表メンバーから外れた。2試合ぶり復帰となるリーグ戦、そしてルヴァン杯準決勝2試合と続くG大阪3連戦で、チームでの仕事を全うする。

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鈴木は初めての経験にも、自信を持って臨むつもりだ。リーグ戦、ルヴァン杯準決勝の、G大阪との同一カード3連戦。「どんな感じになるかわからないけど、初戦をしっかり勝ちたい。自分たちの攻撃が3試合とも全部上回れればいい。上回る力もあると思うし、自信を持ってやっていきたい」。そう言葉に力を込めた。残り7試合となったリーグ戦で少しでも上積みしたい勝ち点3も、クラブ初タイトルへの挑戦権も、譲るつもりはない。

有り余る体力と試合への飢えで、G大阪へ襲いかかる。前節9月28日鹿島戦は累積警告による出場停止で今季初めて欠場。同14日仙台戦以来の復帰戦となる。「サッカーをやりたくて、早く試合したくて、うずうずしていた」。引き分けだった鹿島戦でのチームメートの戦いは「内容としては自分たちも勝てるチャンスがあった」と認めた。だからこそ「いつもどおり自分たちの攻撃の形をすればいい」。待ち望んでいた出番に燃えている。

今年3月の初招集から3度連続で名を連ねてきた日本代表では、今回のメンバー入りはならなかった。選出されていれば、ルヴァン杯準決勝に出場できなかった。同杯得点ランクは6ゴールでFWロペスと並び首位だけに、最多得点を目指すことになる。リーグ戦でもチーム最多タイの9得点で「2年連続で2ケタを取りたいって思いもある」。次回の代表入りへのアピールは、チームでの結果でもぎ取る。そのためにも大事な3連戦となる。

ミハイロ・ペトロビッチ監督(61)は「G大阪は質の高いチーム。いかにポイントをとって帰って来られるか。まずはリーグ戦の戦いに集中していきたい」と初戦の重要性を説く。そのキーマンが鈴木だ。順位が1つ上の6位広島との勝ち点は4差で、敗れれば突き放される可能性もある正念場。3連勝へ、鈴木が暴れる。【保坂果那】