J2アルビレックス新潟はオフが明けた5日、第40節岐阜戦(9日午後2時~デンカビッグスワンスタジアム)に向けた練習を聖籠町のクラブハウス練習場で行った。

MF戸嶋祥郎(24)が、残り3試合全勝を誓った。前節栃木戦で敗れたことで今季のJ1昇格はなくなったが、最後まで勝利にこだわり戦い抜く決意を新たにした。

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力強く言い切った。「消化試合にはしない。3連勝にトライする」。ゲーム主将を務める戸嶋は、前を見据えた。今季最多の連勝に並んでシーズンを締めくくる覚悟だ。

岐阜は、現在最下位の22位。前節の栃木(21位)と同様にJ2残留をかけてぶつかってくる。「(栃木戦と)同じシチュエーション。相手は死に物狂いで来る。その姿勢に負けず、ホームのお客さんに勝利といい内容を見せたい」。栃木戦はロスタイムに失点して敗れ、J1昇格が消滅した。相手の気迫に押された試合だった。今回、高いモチベーションの相手から白星を挙げることは、チームの意地を見せることでもある。

「岐阜戦はボールをうまく引き出したい」と言う。2年目の今季、ボランチとして試合を動かす。第17節岐阜戦から23試合連続フル出場中だ。序盤戦はベンチを外れる試合もあったが、豊富な運動量に的確な判断を重ね合わせ、チームのキーマンになった。「思い通りの進み方ではなかったが、成長はできた」。それを試合で形にし続けることもテーマになる。

ルーキーだった昨季は、ひたむきに自身のプレーに集中していた。2年目の今季はリーダー格となり、自然と今まで以上に責任を自覚するようになった。これまでも、チームメートとは練習中からこまめにコミュニケーションを取ってきたが、「これからはいいづらいことも言っていく」。チーム、そして自分を高めながら最後まで勝利を追求する。【斎藤慎一郎】

○…吉永一明監督(51)は「申し訳ない気持ちでいっぱい。責任は私にある」と、あらためてJ1昇格を逃した現実を受け止めた。この日の練習前のミーティングでは「未来につながるゲームをしよう」と残りの3試合に向けた意識の持ち方を選手に説いた。「選手には自信を失ってほしくない。最後まで全力でやって、これからにつなげてほしい」と、今後の試合の大切さを話した。