J1で14位に低迷するサガン鳥栖は2日、佐賀・鳥栖市内の練習場で残留をかけて臨む15位清水との今季最終戦(7日、アイスタ)へ向けて調整し、指揮官をはじめ選手が覚悟を語った。

前回のリーグ戦(6月30日、駅スタ)では、今夏で現役引退した元スペイン代表FWフェルナンドトーレス(35)の2発などで競り勝ったが、10月に行われた直近の天皇杯準々決勝で0-1の完封負けを喫している。最終節で、清水に敗れればJ1参入プレーオフ行きの可能性もある。ぜひとも勝って、残留を決めたいところだ。

その最終決戦へ、今季途中から指揮を執る金明輝監督(38)は対策を問われ「特にはない。ラストなので駆け引き抜きで、しっかり勝つための準備をする」とキッパリ。メンバー選考については「勝ちたい思いが強い選手を出したい」と並々ならぬ闘志を見せた。

勝利への執念は選手も同じだ。元日本代表DF高橋秀人(32)は「命をかけてやって来るはず」と相手を警戒する。それも当然で、鳥栖は引き分け以上で残留できる有利な条件ではある。だが「(鳥栖の状況が)一番不利だと思っている。精神的なものと、勢いが空回りしないようにしたい」と気持ちを引き締めた。

鳥栖は、昨年もJ2降格危機に直面しながら、敵地での最終戦で鹿島と引き分け14位で残留を決めた。

MF福田晃斗主将(27)は、昨年の鹿島戦を引きあいに「勝ちに行った結果、引き分けたと思っている。今回もメンタル的に勝ちに行く」と言い、強気で残留を勝ち取る覚悟を見せた。