ベガルタ仙台の“キング”が健在だ。MF関口訓充(34)は昨季、主力としてJ1キャリアハイの4ゴールを挙げ、すべて勝利(4勝)につなげた。今季はMF兵藤慎剛(34)と並びチーム最年長。ピッチではもう1人の“指揮官”となり若手を鼓舞。練習後はメディアも巻き込み、沖縄・糸満キャンプを盛り上げ、その存在感は絶大だ。

キャンプ序盤からエンジン全開だ。本格始動となった14日午前のランニングメニューでは、ペースダウンすることなく黙々と走り続けた。「(今年)35歳になりますけど、まだあのぐらいの走りはできる」。04年に帝京(東京)から仙台加入。2年目から20試合以上に出場し、チームの中心選手に成長した。13、14年浦和レッズ、15~17年はセレッソ大阪に在籍し、一時仙台を離れたが18年復帰。仙台在籍は今年で通算12年になる。仙台一筋の“レジェンド”MF梁勇基(38)がサガン鳥栖に移籍、最年長で今季を迎える。「同い年はいるけど、プロ17年目は俺だけ。このチームをもっともっと良くしたいという気持ちは新加入選手よりもある」と力を込める。

キャンプは2次、3次と続き、1カ月以上にわたるが「去年以上の成長というか、去年を超えるパフォーマンスをする準備期間だと思ってやりたい。けがをしないのが1番だが、どこまで追い込めるかが重要。ギリギリのところを攻めたい」。今季の目標は「タイトルを取る。『タイトルを取りたい』と強い気持ちでやること」。頂点へ関口の挑戦が始まった。【山田愛斗】