高知でキャンプを行っているJ2アルビレックス新潟は9日、県立春野総合運動公園陸上競技場で練習した。

2年目の今季、背番号が25から6に変更となったMF秋山裕紀(19)は「新しい新潟の6番を印象付けたい」と気持ちを引き締める。1年目の昨季出場は6試合もパス成功率89・4%(データスタジアム調べ)の高い数字を残した。高知キャンプも残り1週間を切った。さらにパスを磨き、開幕スタメン出場を目指す。

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2年目の秋山が「遊び球」で試合をコントロールする。「ゲームを組み立てる際、速いパスだけでは相手の守備は崩れない」。昨季出場6試合でパス成功率はチーム最高の89・4%を記録したが、その武器にさらに磨きをかける。この日行ったミニゲーム。積極的にボールを要求し、強弱をつけた長短のパスを使い分けた。

「遊び球とは相手をおびき出すパス」と秋山。相手がボールに食いついてこない時は味方と距離を縮めて弱いパスを交換。相手が食いついた瞬間に相手の背後のスペースを狙う速いパスを配球するなど相手守備のズレを作り出した。

アルベルト監督は攻守の切り替えとパススピードをチームに意識付けしている。「パススピードは監督が求めている1つ。自分の特長はフィットしていると思う」と秋山は話した。ボランチとしてゲームを組み立てる役割を担う。「練習から外国人選手とはジェスチャーでプレー面の確認をしたり、練習の合間に通訳をまじえて意見交換するなどしている」と積極的に新加入選手の特長を把握することも心掛けている。

背番号が25から6になった。「2年目でひと桁の番号をつけられることはうれしい。背番号に恥じないプレーをし、新しい新潟の6番を印象付けたい」と決意を口にする。高知キャンプは残り1週間を切った。「個人的にも心身ともに充実したキャンプを送れている。ベストの状態で開幕戦を迎えたい」と23日の開幕スタメンを狙う。【小林忠】

◆秋山のプロ1年目 前橋育英から新卒加入した昨季はJ2リーグ戦通算6試合に出場。10月19日の第37節福岡戦で途中出場し、Jリーグデビューを果たすと、続く27日の第38節京都戦から11月24日の最終節長崎戦まで5試合連続で先発した。得点は挙げられなかったが、サッカー分析会社「データスタジアム」の統計によれば、パス成功率はチーム最高の89・4%を記録。453本のパスを出し、405本を味方につなげた。