21日開幕予定の「プレナスなでしこリーグ」は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で10日に延期が発表されたが、アルビレックス新潟レディース(新潟L)に新加入した8人は来たる開幕に向けて日々、練習に汗を流している。今日からは順次、新潟Lの新戦力をご紹介。第1回は、180センチの大型DF浦川璃子(22=明治国際医療大)。浦川は高さを武器に念願のなでしこリーグ1部出場を狙う。

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「なでしこリーグ1部」のピッチに立つのは高校時代からの夢だった。浦川は大冠高(大阪)在学中に、なでしこリーグ1部の大阪高槻(現チャレンジリーグ)に所属。U-18から2年生の秋にトップチーム昇格を果たしたが、一度も出場機会が訪れないまま、明治国際医療大に進学した。同大の熊田喜則監督(58=現オルカ鴨川監督)からかけられた誘いの言葉は「オレがもう1回、なでしこに戻したる」。新加入の新潟Lで再び、その挑戦権を手に入れた。

大阪高槻在籍当時を浦川が振り返る。「『なでしこのピッチに立ちたい』と強く思っていた。選手の応援歌を聴くたびに、自分もプレーしたかった」。念願のチャンス到来。ところが、夢への1歩は出遅れた。柔道整復師の国家試験(1日)のため、大学に戻らなければならず、2月22日からの強化キャンプ(栃木)は不参加。受験までの約2週間は勉強漬けだった。受験を終え、チームに合流した3日からはサッカー漬けの毎日。「ドンドンしごいてもらって、自分でも自分をドンドンしごきたい」と意欲的だ。

背番号「28」は浦川自らが希望した。「大冠高28期生」が理由の1つだが、高校の同級生の存在も大きい。19年ドラフトでヤクルト2位指名の吉田大喜投手(22=日体大)も同じ背番号「28」をつけている。「一緒の番号なら『みんなに知ってもらえるかな』という期待です」と笑う。

もちろん、サポーターにはプレーでアピールする。180センチの長身が最大の武器で、空中戦には絶対の自信を持っている。「チームに欠かせない存在になりたい」と、代えの利かない選手になることを誓った。【涌井幹雄】

◆浦川璃子(うらかわ・りこ)1998年(平10)1月14日生まれ、大阪府出身。大冠高(大阪)-明治国際医療大。サッカーは、三箇牧小2年から高槻プルセイラで開始。高校では大阪高槻U-18に在籍し、高2秋からトップチームに昇格。大学2、3年でインカレ出場。180センチ、66キロ。