アラノとアラーノの初対戦だ。コンサドーレ札幌MF荒野拓馬(26)が20日、札幌・宮の沢での練習後、21日鹿島との練習試合(一般非公開)に向けてチームとともに移動した。

鹿島には今季ブラジル人MFアラーノが加入。北の元祖?荒野は存在を意識し「またJリーグにアラーノが増えたなって思った。その中でも負けないように。僕が一番がいい。スペシャルになりたい」と宣言した。

昨季J2甲府に所属したFWアラーノは退団し、新たなライバル出現だ。相手は主にサイドハーフ。ボランチとして、中盤での戦いを制する。

新型コロナウイルスの影響でJリーグ公式戦中断中の貴重な実戦。試合用ユニホームを着用し、90分間が有料のインターネット動画サービスで生配信され、扱いはリーグ戦さながら。「試合がない中、楽しみにしてくれている人もいる。元気や勇気を与えられる試合にしたい」と気合十分だ。発奮材料はもう1つ。「クラブもこういった状況の中で、自分たちに投資してくれている。重みのある試合」。約5億円の損失の可能性を見込んでいる状況でも、道外遠征を組んだクラブへの感謝の思いを持っている。

前日19日にJ1の降格チームなしが決定したが、選手としては「J1残留ではなく、今年目指すところは上3つとはっきりしている」。初のACL出場という目標にブレはない。「再開した時にしっかり勝利する戦い方を練習している」と、トレーニングの成果を思う存分ぶつける。【保坂果那】