浦和レッズMF柏木陽介(32)が38歳までの現役続行を目標の1つに掲げた。

12日、クラブ主催のウェブ会見に臨み、政府の緊急事態宣言による自宅待機が続く中で「自分がどうあるべきか」とサッカー人生を見つめ直していると明かした。新型コロナウイルスの影響でサッカーができない現状に直面し「そんなサッカー人生は長くやらなくてもいいやと思っていたけれど、今は長くしたいなと。少しでも長く、浦和でスタメンで出てやりたいという気持ちがすごく強くなっている」との心境を口にした。

「35歳でベテランと言いたいです」と若手や中堅に負けじと貪欲にサッカーに取り組む姿勢を示し「35歳までいけたら、38歳までやれたら」と設定した。3月に元TBSアナウンサーの渚夫人との間に第1子(長男)が誕生。出産立ち会いなどのため、夫人の実家がある宮城・仙台市に滞在し、自主トレしている。柏木は「(子供が)男の子で自分がサッカーをやっている姿を目に焼き付けてほしい。お父さんはこういう人だったと少しでも思ってくれたら」とも口にした。

昨季、負傷離脱を繰り返した柏木はリーグ戦17試合出場1得点0アシストだった。不本意な成績に「昨年はしんどかった1年。自分がダメだな、チームに対して迷惑をかけた1年だった」と振り返る。今季は公式戦中断前のリーグ戦、ルヴァン杯の各1試合でスタメン出場。「100%で練習に取り組むとサッカーの楽しさを感じられる。真剣にやって年齢を重ねて若い選手と競争して試合に出て活躍できたら、どれだけ楽しいのやろ」と再認識したという。

緊急事態宣言は今月31日までは続く見通し。自宅待機するサポーターに向け「今はできるだけ家にいてもらって、1人1人が自分のためだけでなく、他の人のために行動してもらえたらとうれしいと思う。今後の自分の人生、サッカーを楽しむ上でも重要になってくる。しんどいけれど、いい時間にしてもらいたい」とメッセージ。自らもチームの活動再開、Jリーグ再開時期も決まっていない苦しい局面だが「自分たちも素晴らしいものをみせられるように頑張りたい」と決意を新たにしていた。【藤中栄二】