無観客試合は守護神に任せろ! J2モンテディオ山形は27日、ホームの栃木戦(午後7時、NDスタ)で約4カ月ぶりのリーグ戦を迎える。25日の練習は報道陣にのみ冒頭30分間を公開。清水時代の14年3月23日、Jリーグ史上唯一の無観客試合(対浦和、1-1)にフル出場したGK櫛引政敏(27)が、異例ずくめの再開試合を最後方からコントロールする。

練習後のオンライン会見で櫛引は「経験を生かしたいですね」ときっぱり。浦和戦が行われたのは約6万人収容の埼玉スタジアム。異様さは約2万人のNDソフトスタジアムの比ではない。同じく後半25分から途中出場したボランチ本田拓也(35)とともに、山形にとっては心強いかぎりだ。

21歳で体感した雰囲気は忘れない。「サポーターのみなさんの声が聞こえない中で、どうしても静かになってしまう時がある。集中力が普段より切れやすい。状況に応じてしっかり対応していきたい」。声が通るため、コーチングには有利だが、同時に大切にしたいのがメンタルの部分だ。「普段はサポーターの声で頑張れるところがある。きつい所で最後の一歩を出せる力になったり。(無観客でも)しっかり出せるようにしたい」。

磐田との開幕戦では、好セーブを見せながらもセットプレー絡みで2失点。栃木はFW矢野、エスクデロらが加入し、堅い守備からのカウンターに強みがあるだけに、守備陣の踏ん張りは不可欠だ。「みなさん待ちに待った公式戦だと思うので、しっかり結果を残せるように頑張りたい」と頼もしく、今季初勝利を誓った。【野上伸悟】