J2アルビレックス新潟は6月30日、聖籠町で練習を行った。ヴァンフォーレ甲府戦(6月27日)で公式戦初出場を果たした2年目のGK藤田和輝(19)が4日のツエーゲン金沢戦へ向け準備を進めている。甲府戦では3失点のほろ苦いデビューとなったが、悔しさをバネに金沢戦の無失点勝利を誓った。

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この日のシュート練習。藤田は、FWのトラップが乱れた瞬間を逃さず、果敢にゴールを飛び出しボールを奪いに行った。「ポジショニングや飛び出すタイミングなど、甲府戦を振り返りながら練習に取り組んだ。必ず成長できる」と前節の反省を生かしていく。

デビュー戦はうれしさと悔しさが入り交じった。「映像で自分が映っている姿を見てデビューの実感は湧いたが、悔しくて夜は眠れなかった」と唇をかみしめた。前半33分からの3分間で2失点。「短時間での連続失点は自分の準備不足。どうにかして体に当てなければならなかった」。3-2で勝利目前の後半アディショナルタイムの失点は、チーム全員が集中力を欠いた。「疲れた時間帯でマークの確認部分で甘さが出た」と嘆いた。

GKは安定したキャッチング、リーダーシップ、ピンチに屈しないメンタルなど、さまざまな要素が求められる。特にセットプレーでは味方を鼓舞するコーチングも必要。藤田は「公式戦でしか感じられないものがある。同じ失敗をしたら、もうピッチに立つことはできない。当たり前のことを普通にできるようにならないと」と自分に言い聞かせる。

今季、目標の1つに挙げていたMF秋山裕紀(19)、MF本間至恩(19)の同期とともにピッチに立つことはできた。「(岡本)将成もベンチ入りしていて、初めて同期4人そろって試合に臨めてうれしかったが満足はしていない。次は絶対に無失点に抑え、勝利に貢献する」と金沢戦へ向け意気込んだ。【小林忠】