「ツル」ならぬ「ミキ」が勝利で古巣に恩返しする。川崎フロンターレのDF山根視来(26)が24日の練習後、オンライン上で取材に応じた。26日にホーム等々力に迎えるのは、昨季まで4年間所属した湘南ベルマーレ。「生涯の中で特別なクラブ。ここまで成長させてもらったし、感謝してもしきれないところがある。だからこそ、今この数カ月で変わった自分を見せたいし、絶対に負けたくない」と、言葉に力を込めた。

川崎Fでは不動の右サイドバックの地位を確立しつつある。リーグ全6戦でスタメン出場。前節22日の仙台戦では相手パスをカットするとそのまま攻め上がり、FW小林とのワンツーから移籍後初ゴールとなる同点弾を決めた。6試合で17得点5失点と圧倒的な力を見せながら首位を走るチームへの貢献度は高い。それでも「川崎の中に埋もれるのではなく、しっかり自分を出すのはできているとは思いますけど、もっと正確にできたらチャンスが増えたり、数字に絡めたりって思っている。そこもまだまだかなと思います」と満足せず、貪欲に上を見る。

チーム6連勝が懸かる古巣との初対決は、川崎Fで過ごした約7カ月間の成長を自身で確認する一戦にもなる。「ここまでサッカーができているのも湘南のおかげ。知っている選手もいっぱいいるし、外から湘南を見て感じることもある。一番楽しみな試合」。今や川崎Fには不可欠な存在となった背番号13が、感謝の思いを胸に、湘南の前に攻守で立ちはだかる。