リーグ再開直後の栃木戦を最後に、4分1敗と5試合勝利から見放されているモンテディオ山形は、今季から新加入のブラジル人FWアラウージョが2トップで初先発。

トップ下のFW南、DFも3バックの中央にDF野田が入るなど、新布陣で臨んだ。0-0の前節東京V戦について石丸監督は「もっとゴールに向かっていく部分が必要かと思った」と話したように、攻撃的な意図がうかがえた。

元ブラジルU-21、23代表のアラウージョはコロナ禍の影響で、母国に夫人と昨年生まれた娘を残したまま、日本で不安な日々を過ごしてきた。それでも「つらいし寂しいけど、それをモチベーションに変えている。毎日2、3回は連絡をとっている。奥さんからもゴールを決めてと言われているよ」とたくましかった。後半20分にFW大槻と交代するまで、前線から激しいプレスを繰り返し、攻撃でも積極的にスペースを狙ったが決定的チャンスが訪れなかった。

後半ロスタイムには、FKとCKが連続する中、勝利を期待する山形サポーターの手拍子が鳴り響いた。しかし最後まで、千葉の守備の前にゴールをこじ開けることはできず、無念の2戦連続スコアレスドローとなった。【野上伸悟】