北海道コンサドーレ札幌が鹿島アントラーズを1-0で退け、ミハイロ・ペトロビッチ監督の63歳の誕生日を2試合ぶり白星で飾った。

7試合ぶりの完封勝利に、選手やスタッフと抱き合って喜び、スタンドに向かって両手で3度の投げキッス。ご機嫌に「選手たちに本当にありがとうと言いたい」と感謝した。

浦和時代からの“ミシャの愛弟子”が勝ち点3をたぐり寄せた。前半41分、DF福森からのグラウンダークロスにMF駒井善成が右足を合わせて決勝の先制点を奪った。今季3得点目で、決めた3試合全てで勝利。「お世話になっている監督になんとしても勝利を届けたいと思った」と自らささげたバースデープレゼントを誇った。鳴り物での応援が解禁され、試合中スタンドからの太鼓の音も後押ししていた。

14位と苦しむシーズンでも、チームとしてのステップアップを証明した。鹿島から初のシーズン2勝。7月の前回対戦時に2-0で敵地での初勝利を手にしていた。通算20冠相手に指揮官も「我々としては大きな結果」とうなずく。この日、前線にMF登録選手を並べ、今季取り組むハイリスク覚悟のハイプレスで挑み、勝ちきったのは成果の1つだ。

外国人監督で初のJ1通算200勝に王手をかけた。今季は残り10試合。「最後まで非常に集中力高くやりきってくれた」とほめたたえる選手とともに戦う札幌3年目。ラストスパートで、さらに勝利を積み重ねる。【保坂果那】