元日本代表FW大黒将志(40)が今季限りで現役を引退し、来季から古巣ガンバ大阪で下部組織のコーチに就任することが15日、決定的となった。

6月にJ2栃木SCを退団した大黒は、22年間の現役生活に別れを告げ、打診のあった古巣で指導者への転身を決意したという。G大阪へは16年ぶりの復帰になる。

大阪・豊中市生まれの大黒はG大阪の下部組織出身で、日本代表に入った05年、W杯アジア最終予選北朝鮮戦の後半終了間際の決勝点で“神様、大黒様”と呼ばれ、06年W杯ドイツ大会に出場した。オフサイドぎりぎりに抜けだす動きや、シュート技術は40歳になった今でも一級品だ。

最近まで現役続行を模索していたが、第2の大黒を育成するため、G大阪では下部組織で小、中、高校生ら全世代を巡回して指導する見込み。根っからの理論派で若い世代にとっては最高の生きた教材になる。

既に指導に必要なB級ライセンスも取得しており、将来的に希望する監督就任の第1歩になるかもしれない。G大阪のJ1初優勝に貢献した05年を最後にグルノーブル(フランス)へ移籍し、今回が16年ぶりの古巣復帰になる。

◆大黒将志(おおぐろ・まさし)1980年(昭55)5月4日、大阪府生まれ。G大阪下部組織から99年昇格、06年以降はグルノーブル、トリノ、横浜、J2京都などを経て18年栃木へ。J1通算204試合69得点、J2通算260試合108得点、06年W杯ドイツ大会出場など国際Aマッチ22試合5得点。178センチ、73キロ。