アスルクラロ沼津は今季最終戦でカターレ富山を3-2で下した。2度のリードを追い付かれながらも、後半ロスタイムにMF菅井拓也(29)が劇的な決勝ゴール。今季限りで退団するDF尾崎瑛一郎(36)の花道を飾った。

沼津がシーソーゲームを制した。2-1の後半44分、同点ゴールを献上。それでも勝利への執念を見せた。同ロスタイム、味方のシュートが2度ポストにはじかれるも、最後は菅井が右足で豪快に蹴り込んで勝ち越した。「全員がひた向きにゴールへ向かった結果」と振り返った。得点後は真っ先に尾崎の元へ。抱き合って喜びを分かち合った。「気が付いたら走り寄っていた。(尾崎は)常にチームに不可欠な存在だった」と話した。

J3参入4年目は、2年連続の12位で終えた。今季は今井雅隆監督(61)を迎え、ボールを保持して主導権を握る戦いを構築してきた。「試合ごとの波が大きかった」と菅井。新スタイルは発展途上だが、試合後のセレモニーで指揮官は「課題もあるが、選手はシーズンを通じて成長してくれた。来季は内容も結果も伴うチームにしていく」と躍進を誓った。【古地真隆】