J2アルビレックス新潟は25日、高知キャンプに空路で出発した。

複数のクラブから正式オファーが届き、J1徳島ヴォルティス移籍が有力視されていたMF本間至恩(20)は第1次キャンプ直前に残留を決断、選手28人の中に混じっていた。「どこでも、自分のやることは変わらない。全力を尽くしてやるだけ。J1昇格へ(新潟の選手として)誇りを持ってやりたい」。アカデミー育ちの背番号10は、気持ちを入れ替えていた。

「彼は、私の息子のような存在」とアルベルト・プッチ・オルトネダ監督(52)は新潟空港ロビーで、本間の頭を抱えて手荒い抱擁をした。「1対1の能力は類いまれ。落ち着きを学べば、試合のリズムを彼自身がコントロールできる。ヨーロッパで活躍するには重要なポイント」と若き背番号10に大きな期待をかけている。残留交渉に約1カ月費やした寺川能人強化部長(46)も「デンカSを熱くしてくれる。違いを出せる選手」と攻撃能力を買っていた。

高知の1次キャンプは2月13日まで。アルベルト監督は「新加入選手がチームに溶け込むことを目指し、戦術トレーニングも始める」と言う。新潟のJ2開幕戦は2月27日のアウェー北九州戦。本間は「とにかく、成長し続けることを意識したい」とプロ3年目のシーズンを高知キャンプからスタートさせる。