北海道コンサドーレ札幌DF田中駿汰(23)が主力として迎える2年目の決意を示した。熊本キャンプ2日目の18日、チームは午前中の練習で戦術や連係を確認するメニューをこなした。新人で悪戦苦闘した昨季のキャンプとは違い、今季の自身の位置付けを「勝利に貢献しないといけない立場」と自覚。27日にホームで迎える横浜FCとの開幕戦に向け、最終調整に入った。

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2年目の田中は落ち着き払っている。先月18日のキャンプインから1カ月。熊本に移って2日目のこの日も、時折笑顔を見せながらチームメートと戦術や連係を確認するメニューをこなした。

田中 今年は戦術も理解できた状態でキャンプに入れている。もっとチームの勝利に貢献しないといけない立場になってきている。自分としてはもっと存在感を出してやっていかないと。

戦術理解から始まった昨季のキャンプとは違う。ルーキーイヤーに沖縄、熊本、シーズン中の千葉での長期合宿を経験。精神的にもひと皮むけ「ストレスは感じていない」。コロナ禍での外出制限も苦にしない。感染予防で1人部屋となったため、部屋ではYouTubeのゲーム実況を見ながら1時間近く風呂につかることも可能に。日常のルーティンを確立し、練習に集中している。

見えてきた課題をつぶす。沖縄キャンプ最終日の13日川崎F戦(45分×4)で出場した最初の2本で0-7と完敗。連戦の疲れもあったとはいえ3バック右で昨季王者の攻撃を防げず「我慢できずに一気に崩れてしまった」と反省した。一方で「自分たちの攻撃の形というのはつくれていた部分もあった」。さらに「体が動かなくても頭をしっかり動かしてというのはできることではあった」と過密日程の今季を戦う上での改善点も見つけた。

昨季はMF高嶺と並ぶ新人最多タイ31試合出場で、チーム3位の2436分ピッチに立った。新加入でDF陣に加わった岡村、柳とも競争しながら2人の良い部分も吸収している。横浜FCとの開幕戦まで残り9日。田中は「出るだけじゃダメだなというのは去年からの違い。出てしっかり自分のプレーを出して、チームの勝利に貢献する」。堂々とした口ぶりに頼もしさを増している。【浅水友輝】