北海道コンサドーレ札幌MF荒野拓馬(27)が大ケガを乗り越え、約4カ月ぶりにチームに完全合流した。23日、札幌・宮の沢での全体練習でフルメニューを消化した。今週中にも負傷以来初の11対11の対人練習に参加予定で、公式戦復帰の目標を「現実的に考えて次の試合(27日ルヴァン杯鳥栖戦)は無理。その次を目指す」と、4月3日リーグ福岡戦に照準を合わせている。

昨年11月21日清水戦で左腓骨(ひこつ)の骨折と左足首靱帯(じんたい)を損傷した。同25日に手術を受け、当初は松葉づえを使用しての歩行だった。医師からは全治4~6カ月と診断されていたが「驚異の回復力を見せたい」と話していたとおり、リハビリをこなし、早期の復帰にこぎつけた。この期間を「長かったけど、あっという間だった」と振り返る。本人の感覚としては「1カ月くらい前でも試合はできた」が、「レベルアップして戻る」と心に決めていたため、時間をかけ万全での復帰を目指してきた。

チームにとってプレーはもちろん、ムードも盛り上げられる荒野の復帰は大きい。現在リーグ戦は4戦連続で未勝利。前節神戸戦は3点リードからの逆転負けで、流れは良くはない。2日間のオフ明けのこの日、ポゼッション練習では積極的に動いた。「みんな気持ちを切り替え、今週からしっかりやっていくぞって気持ちでできた」と荒野。たくさんのサポーターがピッチに立つ姿を待っている。「チーム状況を立て直すプレーを見せていきたい」と誓っていた。【保坂果那】