アルビレックス新潟はSC相模原と2-2で引き分け、開幕からの連勝が5で止まった。

1-1で前半を折り返し、後半3分に1-2と勝ち越しを許す苦しい展開となったが、後半16分にMF高宇洋(22)の移籍後初ゴールで同点に持ち込んだ。連勝は途切れたが無敗をキープ。敵地で勝ち点1を獲得し、首位を守った。次節(11日)もアウェーでモンテディオ山形と対戦する。

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高が移籍後初ゴールでアウェーでの貴重な勝ち点1をもたらした。1-2の後半16分、ボランチでコンビを組む島田譲(30)の右CKをファーサイドで待ち受けると、どんぴしゃヘッドでネットを揺らした。普段、セットプレーでは相手をブロックする“黒子役”を任せられるが「相手が自分の役割を知っていたので逆手を取ってファーに逃げた。角度がなかったが、うまくいった」と機転を利かせた納得の同点弾を振り返った。

新潟は相手のプレッシングと強風に悩まされた。前半12分にロメロ・フランク(33)のゴールで開幕から6試合連続で先制点を奪った。だが、風を味方につけた相手のシンプルな縦パスや、フィジカルの強いFWユーリ(25)を起点とした攻撃に苦戦。前半にPKを献上し追いつかれると、1-1の後半3分。元新潟のFW平松宗(28)に勝ち越し点を許した。攻撃では強風の影響でロングパスが減少。ピッチを広く使えず、単調なパスミスも重なった。高は「天候も含め、今後、このような難しい展開は多くなってくる。攻守のバランス、プレーの質をもっと高めないと」と悔しがった。

今季初の複数失点で、追いかける苦しい展開となった。それでもセットプレーでドローに持ち込んだ。高は「この勝ち点1は今後、大きく響くはず。次は勝ち点3をしっかり取りたい」と次節、アウェー山形戦での勝利を誓った。【小林忠】