ベガルタ仙台は6日、仙台市内で取締役会を行い、2020年度(20年2月1日~21年1月31日)の決算承認、役員異動の内定を決議した。

同年度は過去最悪となる4億8000万円の赤字で、18年度から3期連続の赤字決算となった。佐々木知広社長(65)はオンライン会見の冒頭で「大幅な赤字を計上し、株主、スポンサーはじめ県民、市民の皆さまにおわびを申し上げます」と謝罪した。

仙台の経営における2本柱はスポンサー収入と入場料収入だ。20年度のスポンサー収入は10億1500万円で、前期比1億1500万円減ったが「何とか10億円を維持して前期比21%減少で踏みとどまった」。しかし、入場料収入は新型コロナウイルス感染予防対策で無観客、入場者数制限措置を受けたことが響いた。総入場者数はホーム18試合(リーグ戦17試合、ルヴァン杯1試合)で7万2623人と、19年度の27万8662人から大幅に減り「前期と比べて(入場者数が)73・9%の減少で経営的には大きな打撃だった」と語った。

一方で債務超過額は5300万円圧縮し、1億2400万円となった。1月の取締役会の際には1億7700万円の債務超過を見込んでいたが、スポンサー収入の維持、現場、フロントの経費削減などクラブ努力で約2000万円減少。加えてコロナ禍で選手契約やキャンプのタイミングがずれたことによる「期ズレ」で約3000万円減った。

佐々木社長は債務超過解消に向けて「私に与えられた使命は、このクラブを将来に向けてつないでいくことだと思う。できるだけ早く解消のめどをつけるのが私の責務。クラブ全員ですべての自助努力に取り組み、県民、市民、サポーターの期待を裏切らないようにしたい」と決意を述べた。