堅守の名古屋グランパスが、J1新記録となる8試合連続無失点記録を達成した。3-0で大分トリニータを完封。14年浦和レッズが第10~16節にマークした7試合連続無失点を7年ぶりに塗り替え、10戦無敗の首位川崎フロンターレに勝ち点5差の2位で食らいついた。

リーグ9試合を終え、失点はアビスパ福岡との開幕戦で許したオウンゴールのみという鉄壁だ。快挙達成に、フィッカデンティ監督は「9試合連続と言ってやりたいところがある。開幕戦の(相手)ゴールもやられたわけではない。選手たちもそこ(連続無失点)にこだわりながらやっていると思う」とたたえた。

この日も切り替えの速い堅守速攻が絶妙だった。同監督は「相手に後ろのスペースを使われなかったし、中もしっかり守れた。常に1プレー先を読んだ守備の対応ができた」。前半33分、相手GKのキャッチミスを逃さずFW山崎が先制すると、同44分にオウンゴールを誘発。後半14分に途中出場したFW柿谷もC大阪から移籍後初ゴールを決めるなど、守備からのいい流れがあった。

柿谷は「ハードワークをして全員でつかみ取った勝利」と言い、MF米本も「(守備に)手応えを感じる。みんながチームのためを思い走った結果」。チームの一体感が快進撃を支えている。【菊川光一】

▼J1連続試合無失点 名古屋は11日の大分戦に3-0で勝ち、8試合連続無失点のJ1新記録を達成した。従来の記録は14年に浦和がマークした7試合連続。連続無失点時間は728分となり、こちらはJ1史上2位。1位は延長Vゴールがあった93年に清水が記録した731分。